大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)418 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人上山義昭の上告趣意第一点及び第二点について。

原判決の事実認定は、その挙示する証拠を綜合すればこれを肯認するに難くない

のである。所論被告人の弁解は、唯判示罪となるべき事実を否認するに過ぎないも

のであり、もとより旧刑訴三六〇条二項にいわゆる「犯罪ノ成立ヲ阻却スベキ原由

又ハ刑ノ加重減免ノ原由タル事実」を主張するものではない。されば原審が判示事

実を認定した以上、これによりそれらの弁解は自ら排斥せられたことは明白であり、

特にこれを「排斥する消極的理由」につき説示する必要は存在しない。原判決には

訴訟法違反もなく、所論は憲法違反を云為するけれども、実質は原審の裁量権に属

する事実の認定を非難するに帰着し上告適法の理由とならない。

被告人の上告趣意について。

所論は事実審たる原審の裁量権に属する事実の認定を非難するにとどまり上告適

法の理由とならない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二六年七月一九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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